学校や園とのすれ違いは、なぜ起こりやすいのでしょうか?
学校や園との間で行き違いが生じるとき、その背景にはお子さまの特性に関する情報が、関わる大人の間で十分に共有されていないことが関係している場合が多いようです。
お子さまが集団の中で困りごとを抱えているとき、学校の先生から見える姿と、ご家庭で見せる姿が異なっていることは珍しくありません。『家ではできるのに、学校ではうまくいかない』という状況は、お子さまの努力が足りないからではなく、場面によって求められることや、刺激の量が変わるためと考えられます。
2026年10月時点のように、新学期からしばらく経ち、運動会や学習発表会など行事が増える時期は、環境の変化が重なりやすく、学校での様子が変わりやすいタイミングでもあります。こうした背景を学校の先生と共有できると、『困った行動』として受け止められていたものが、『対応を考える手がかり』として捉え直されることもあるようです。
放課後等デイサービスは、学校とどのような情報共有ができるのでしょうか?
放課後等デイサービスでは、お子さまの得意なことや、苦手な場面でどのような工夫が助けになったかを学校へ伝える橋渡し役を担える場合があります。
学校と事業所がつながることで、次のような情報を共有できる場合があります。
- 集団の中で気持ちが落ち着きやすかった声かけの工夫
- 新しい活動に取り組むときに役立った、事前の説明の仕方
- 得意なことや、興味を持って取り組める活動の傾向
- 疲れや気持ちの波が出やすい時間帯の傾向
こうした情報は、連絡帳のやり取りや、学校から依頼があった際の支援会議などを通じて共有されることがあります。どこまで、どのように共有するかはお子さまやご家庭の状況によって異なりますので、気になることがあれば事業所の職員にご相談いただければと思います。
医療機関との連携では、どのようなことができるのでしょうか?
主治医がいらっしゃる場合には、受診の際にご家庭や学校での困りごとを伝えることで、日常の関わり方について具体的なヒントが得られることがあります。
医療機関との連携は、診断や治療そのものというよりも、日常生活でのヒントを得るための窓口として捉える考え方もあります。
- 受診前に、学校や事業所での様子をメモしておく
- 困りごとが起きやすい場面や時間帯を具体的に伝える
- 学校や事業所での対応で助けになっていることを共有する
医療機関にかかっていない場合でも、お住まいの自治体の発達相談窓口や、児童発達支援センターなどで相談できることがあります。どこに相談すればよいか迷う場合は、お住まいの市区町村の窓口や、通っている事業所の相談支援専門員にご確認いただくことをおすすめします。
保護者は、どのような役割を担えばよいのでしょうか?
保護者がすべての調整役を担う必要はなく、学校・医療機関・事業所と情報をつなぐ『ハブ』としての役割を、少しずつ関係機関と分担していく考え方もあります。
連携を考えるとき、次のような視点を持っていただけると、負担が分散しやすくなる場合があります。
- すべてを一人で抱え込まず、事業所の職員にも相談役を頼ってよいと考える
- 学校との面談や支援会議には、できる範囲で事業所の職員にも同席を依頼してみる
- 伝えたいことを事前にメモしておき、面談当日に伝え漏れがないようにする
- 『うまく伝えられなかった』と感じても、ご自身を責めすぎない
連携は一度で完成するものではなく、少しずつ調整しながら形になっていくものと考えられます。うまくいかないと感じる時期があっても、それはご家庭の関わり方が不足しているためではなく、関係者それぞれが手探りで模索している途中段階と捉えていただければと思います。